野良から飼い猫へ

実は、ねじの野良時代の写真がいくつかあります。

ねじは、推定6月下旬生まれの、野良の子出身です。
当時私が過ごしていた地域では野良猫が多く住む地域でした。
避妊や虚勢をしてリリースされる場合も多かったようですが、やはりそれでは間に合わない一部の猫が繁殖を繰り返していた様子です。
すぐ近くに山も迫っていて、棲家を作るにはちょうどよく、民家も近いので餌を貰える可能性も高く。
そんな環境でした。
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【↑ねじのママ】

ねじの母猫は同じ鍵尻尾のキジトラで、少し色が薄い痩せてはいるけれど体格の良い猫でした。
妊婦ちゃんだったころから見かけていて、ある日気付くと子猫を連れて歩いていました。
その子猫のウチの一匹がねじでした。
母猫は姉妹で過ごしていて、尻尾の長い猫と、鍵尻尾の猫でした。
親族猫にキジ柄系のブチがいたり、ボス猫風のキジトラ長毛の尻尾が長いフサフサの雄猫(飼い猫)もいました。
雄猫はほとんど見かけることが無く雌猫ばかりが過ごしている、いわば子育て猫集団のような塊だったのだろうと推測します。
春先から夏が終わる頃まで子猫連れを見かけていて、冬になるとあまり見なくなるという感じでしたか。
翌年にはその育てられていた子猫たちが妊婦ちゃんになり、また新たな子育てをする。
サイクルが身近に見える環境でした。
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【↑ねじのママ。野良なので猫相が怖いです】

野良の子供の生き残り率がどの程度の物か私は知らないのですが、ここの猫たちは小さなトラブルがあってもよそと比べると地域の人に受け入れられていて、事故や病気が無ければそこそこ育っていただろうと古くから住んでいる人からは聞いていました。
ただ、やはり半分は野生なので、寿命は短いだろうねと聞いています。

そんなねじの野良時代。
私は当初は全く動物を飼うことは考えていませんでした。
それは猫に於いては自分に猫アレルギーがあるのが分かっていた事も含めて。
自身の身体能力上、動物を飼ってもきちんと世話ができず動物を不幸にしてしまうのではないかという気持ちからでした。
私はこの子育てをしている猫の集団を、リハビリで外出する時に見かけては和ませてもらう程度で…いるつもりでした。
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【↑ねじのママ。右上の黒い影がねじです。】
ねじの母猫は当然ではあるけれどとても警戒心が強く、いつも周囲を気にしながら子連れていました。
人間を見かけたらそのまま威嚇のシャーッという声を出して、いかにも近寄るなと。
フードがばらまかれていて、餌場の代わりに通ってきているのを見かけていました。
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【↑まだ母猫と過ごしていた時期のねじの姿です】
ねじは同胞が他に2匹いて、順こそ私にはわかりませんが、トラ柄混じりのブチと黒猫がいつも一緒に居ました。
尻尾がカギになっているのはねじだけ。
見かけるたびに、母猫から授乳を受けている姿でした。
とてもほほえましく見ていたのを覚えています。

それが長雨の続いたある日の晴れ間。
私がリハビリから帰ってきたとき。
住居の解放廊下で。
母猫がヨロヨロしているねじが近寄ろうとするのを威嚇し続けるのに遭遇したのです。
すぐに手を出したのではなく、しばらく私は見ていました。
なぜ、親猫が威嚇しているのか分からなかったから。
結構長い時間、親猫はねじを威嚇していました。
他の子猫には威嚇していないのに。
徐々に親との距離が離れ、コンクリに伏せて拗ねたような姿勢で鳴くねじ。
それで私は、子離れにしては様子が違うように感じました。
そのまま普段と変わらない風に歩いて近寄り、手を出して摘み上げたら。
ねじはいとも簡単に私の手の中におさまったのです。

ねじを捉えたとき、母猫はもちろん私に対しても威嚇していました。
しかし、差し伸べてねじを近くに渡そうとすると、私にではなくねじに向かって威嚇をしました。
これで、私はねじは母猫に捨てられようとしていると理解しました。
猫が子離れ、親離れする時の状況というのを私は知らないから、私は引き裂くように離してしまったのだろうかと思った時もあります。
でも、様子がおかしいのが分かって病院に連れて行き、状況を話した後で獣医が、あぁ、風邪引いてるからなぁ…とつぶやいたので。
ねじは保護に至っても悪くなかったのだと判断しました。

薬を飲ませたり、点滴に連れて行くなどして約二週間。
その間飼うべきかリリースするべきか、ずいぶん考えました。
私が思っていたよりも、ねじは私に慣れた様子で過ごすようになり。
保護した直後の親譲りな険しい顔もしなくなり。
あぁ、これはもう飼った方がこの子は生きていける、そんな風に思ったのを覚えています。
避妊手術を受けさせるまでは、それでも悩んだんですよ。
リリースすべきかするまいか。
結局、ずっと飼っています。
ワクチンも接種させながら、同居しています。

動物の受容能力には感心です。
いろんな思いを抱いて、この猫の不幸にならないかと心配したけれど。
今はそれなりに馴染んで私と生活できてる。
私がアレルギーで苦しいときは、理解しているのかそっと遠からず近からずの距離で過ごす彼女。
遊ぶときはいっぱい遊び、甘えてはしゃいで優しい顔を見せてくれる。
人とは違う阿吽の息というのでしょうか。
私はねじと暮らすようになって、たくさんの事柄が目から鱗で発見の毎日です。

たぶん、これから先ねじとは暮らしていけると思います。
ねじがおばあちゃんになっても、お別れする時が来るまでは。
仲良く暮らしていきたい。
そう思って、人とかかわるのと同じくらい、ねじとのかかわりも大切にして過ごしています。
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by retz_retz_retz | 2013-11-06 00:36 | 猫のねじ | Comments(4)

Commented by mocorit0125 at 2013-11-06 12:51
ねじちゃんとの出会いはこういういきさつだったのですね。
母猫、模様やしっぽもねじちゃんに似てる!
でも顔は険しくて、やはり愛情を受けて育った
ねじちゃんとは表情が違いますね。
retzさん猫アレルギーだったのですか。
野良の子猫を保護するにも悩みますのに
ましてやお体の事を考えたら
大変なご決断だったと思います。
ねじちゃん、retzさんと出会えて本当に幸せですよ。
retzさんご無理のないように
ねじちゃんとこれからも楽しくお過ごしくださいね!
Commented by retz_retz_retz at 2013-11-06 17:56
ありがとうございます^^

そうなんです、母猫のお腹にいる時から見ていました。
野良猫が育児を止めるなんて知りませんでした。

リリースするか悩みながらも猫用品を揃えて行った自分にも驚いています。
きっと、出会うべくして出会ったんだと思っています^^
Commented by simakuro-kiji8mt at 2013-11-06 18:18
母ネコは、風邪を引いたねじちゃんを追い払う事で、他の2匹を生かそうとしたんですね。厳しい野生の掟ですね。母猫と一緒の写真を見ると、切なくなるけれど・・・。
その中で命を救われたねじちゃんは、もの凄い幸運を手にしたんだと思います。
世の中には「たかがネコ」と、命を祖末に扱う人間もいますが、教えられることはいっぱいあると、私も思います。
これからも、retzさんとねじちゃんの穏やかな幸せを願っております(^^)
Commented by retz_retz_retz at 2013-11-06 20:24
そうですね、今は他の子を育てるためにねじは追われたのかと思う時があります。
親猫はしばらくしたらほとんど姿を見せなくなったので、餌場を子供に譲ったのでしょうね。
他の子はその後元気に育ったらしく、冬に見るとブチは妊婦ちゃんに黒いのは少し離れたところを1匹で優雅に散歩しているのを見かけたのが最後で、私は住居を変わりました。
ねじは部屋の子になったけど不満も言わず、毎日私に体を寄せてグルグル言って懐いてくれています。
飼われて良かったと、彼女に感じてもらえたら、私も嬉しいです^^